专利摘要:
本発明は生体材料の製造方法に関し、製造プロセスは主に、脱細胞化した魚鱗を含水量が50%未満になるまで脱水し、脱水後の魚鱗を粉砕後の顆粒の直径の平均サイズが10,000μm未満になるまで粉砕するステップを含み、粉砕された顆粒には海綿状マトリックスと粉末との混合物が含まれる。本発明はさらに、魚鱗から製造される生体材料に関し、前記製造プロセスは、200℃以下の温度で加熱処理を行うステップを含む。
公开号:JP2011509128A
申请号:JP2010541677
申请日:2008-02-15
公开日:2011-03-24
发明作者:▲頼▼弘基;林尚明;林建成
申请人:柏登生医股▲ふん▼有限公司Body Organ Biomedical Corp.;
IPC主号:A61L27-00
专利说明:

[0001] 本発明は生体材料およびその製造方法に関し、特に、脱細胞化された魚鱗から生体材料を製造する方法に関する。製造された生体材料は組織の修復および移植の分野に用いることが可能である。]
背景技術

[0002] 組織工学は生物学的及び薬学的な生体材料と密接に関連しており、移植手術を行う患者の血管新生や、組織統合、組織再構成を強化させることができる。生体材料は人工的に合成された材料であり、人工器官の再構成、修復または補修に適用され、ひいては人体組織に取って代わる。]
[0003] 数十年来、コラーゲン繊維、ヒドロキシアパタイト(HAP)およびリン酸三カルシウム(TCP)は、いずれも多くのデータによって証明され、かつ人体組織移植に安全に用いられうる生体材料である。しかしながら、これらの生体材料には、機械的強度不足、架橋工程での化学物質の残留、および人畜共通疾病感染等の欠点が存在する。]
[0004] 従って、機械的強度を強化し、かつ、組織の修復および移植の過程において人畜共通疾病感染の確率を低下させた、新たな生体材料を提供することが必要である。]
発明が解決しようとする課題

[0005] 本発明の目的は、機械的強度を強化し、かつ、組織の修復および移植の過程において人畜共通疾病感染の確率を低下させた、新たな生体材料を提供することである。]
[0006] 本発明のさらに別の目的は、上記の生体材料を提供して組織修復および組織移植に用いることである。]
[0007] 本発明のさらに別の目的は、上記の生体材料を製造する方法を提供することである。]
課題を解決するための手段

[0008] 本発明は魚鱗から生体材料を製造する方法を提供し、当該方法は、魚鱗を脱細胞化し、さらに、一定量の顆粒に粉砕するステップを含み、これらの顆粒には海綿状マトリックスと海綿状粉末との混合物が含まれる。]
[0009] 本発明の生体材料を製造する方法は、前記海綿状マトリックスおよび海綿状粉末を200℃以下の温度で押出し成形して、フレーク状(flaky form)もしくは不定形塊状(lump form)にするか、あるいは特定の金型を用いて特定形状とするステップをさらに含んでもよい。]
[0010] 本発明の生体材料を製造する方法において、魚鱗を粉砕する前に、魚鱗を脱水するステップをさらに含んでもよい。前記脱水ステップでは、魚鱗を含水量が50%未満になるまで脱水してもよい。前記魚鱗を脱水するステップの前に、魚鱗を洗浄するステップをさらに含んでもよい。ただし、魚鱗を脱細胞化するステップは前記魚鱗を洗浄するステップの前であってもよい。魚鱗を脱細胞化するステップは魚鱗を脱水するステップの前であってもよい。]
[0011] 本発明の生体材料を製造する方法は、海綿状マトリックスおよび海綿状粉末を顆粒中から分離するステップをさらに含んでもよい。]
[0012] 本発明における原料の魚鱗としては、直径の平均サイズが20cm未満の魚鱗、例えば、大きなサイズ(10〜20cm)の魚鱗が可能であるが、小さなサイズの魚鱗でもよい。本発明の生体材料を製造する方法においては、魚鱗の生体材料の天然結合および立体構造を留めていることに重点があり、魚鱗の粉砕程度については特に限定されない。一般には、魚鱗を顆粒の直径の平均サイズが10,000μm未満になるまで粉砕する。使用する魚鱗原料の直径の平均サイズが10,000μm未満であって、さらに適宜粉砕する必要がある場合には、より小さい顆粒サイズに粉砕する。例えば、顆粒の直径の平均サイズが10μm未満になるまで粉砕することが可能である。]
[0013] 本発明はさらに別の、魚鱗から生体材料を製造する方法を提供する。当該方法は、魚鱗を脱細胞化し、さらに、押出し工程を行って、フレーク状もしくは不定形塊状、或いは特定の金型を用いて特定形状とするステップを含む。]
[0014] 本発明の生体材料を製造する方法において、前記押出し工程は200℃以下の温度で行われる。ただし、魚鱗の押出し工程を行う前に、魚鱗を洗浄するステップをさらに含んでもよい。洗浄ステップの終了後、かつ魚鱗の押出し工程を行う前に、魚鱗を脱水するステップをさらに含んでもよい。前記脱水ステップでは、魚鱗を含水量が50%未満になるまで脱水してもよい。ただし、魚鱗を脱細胞化するステップは魚鱗を洗浄するステップの前であってもよい。魚鱗を脱細胞化するステップは魚鱗を脱水するステップの前であってもよい。魚鱗の押出し工程を行う前に、魚鱗を水中に浸漬するステップをさらに含んでもよい。]
[0015] 本発明の魚鱗から生体材料を製造する具体的な方法によれば、前記製造プロセスは、脱細胞化した魚鱗を含水量が50%未満になるまで脱水するステップ、および、脱水後の魚鱗を、粉砕された顆粒の直径の平均サイズが10,000μm未満になるまで粉砕するステップを含み、粉砕された顆粒のそれぞれには海綿状マトリックスと海綿状粉末との混合物が含まれる。本発明の一実施形態では、魚鱗を含水量が25%未満になるまで脱水し、かつ粉砕された顆粒の直径の平均サイズは5,000μm未満である。]
[0016] 一方、本発明の魚鱗から生体材料を製造するプロセスには、200℃以下の温度で処理を行うことを含む。]
[0017] 本発明はさらに、前記方法を用いて魚鱗から製造される生体材料を提供する。]
発明の効果

[0018] 本発明の方法を用いて製造された生体材料は、魚鱗の生体材料の本来の結合および立体構造を留めており、当該生体材料は良好な機械的強度を有し、組織修復および組織移植に用いることが可能であって、かつ、組織の修復および移植の過程において人畜共通疾病の感染確率を大幅に低下させることが可能である。]
図面の簡単な説明

[0019] 本発明の生体材料を製造する方法の第一のフローの概略図
本発明の生体材料を製造する方法の第二のフローの概略図
本発明の実施例1および実施例2の生体材料を製造する方法の第一のフローの概略図
本発明の実施例1および実施例2の生体材料を製造する方法の第二のフローの概略図
本発明の実施例3の生体材料を製造する方法の第一のフローの概略図
本発明の実施例3の生体材料を製造する方法の第二のフローの概略図
本発明の生体材料と共に3T3細胞(繊維芽細胞)を五日間培養したSEM(走査型電子顕微鏡)図
本発明の生体材料と共に骨芽細胞を五日間培養したSEM図
本発明の生体材料と共に3T3細胞(繊維芽細胞)を五日間培養した共焦点顕微鏡図
本発明の生体材料と共に骨芽細胞を五日間培養した共焦点顕微鏡図
本発明の生体材料と共に骨芽細胞を五日間培養したヘマトキシリン・エオジン(H&E)染色図]
[0020] 以下、本発明の利点および思想をさらに開示するために、図面を参照して詳細に説明する。]
[0021] 本発明の生体材料を製造する方法の第一のフローの概略図である図1Aを参照する。本発明の生体材料製造プロセスは、魚鱗9を脱細胞化し(ステップS10)、かつ魚鱗9を含水量が50%未満になるまで脱水する(ステップS20)ステップを含む。脱水・粉砕後の魚鱗9の顆粒の直径の平均サイズは10,000μm未満である。好ましくは、魚鱗9を含水量が25%未満になるまで脱水し、かつ、顆粒の直径の平均サイズが5,000μm未満になるまで粉砕する。] 図1A
[0022] この魚鱗9は冷蔵または冷凍させた状態で生体材料の製造に提供される。本発明は直径の平均サイズが20cm未満の魚鱗9を選択する。まず、魚鱗9を脱細胞化する(ステップS10)。脱細胞化は低張液、界面活性剤、Triton X-100、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、タンパク質分解酵素阻害剤、デオキシリボヌクレアーゼ(DNase)、およびリボヌクレアーゼ(RNase)等の試薬を用いて魚鱗9に付着した細胞を除去する。この目的は、魚鱗9より製造される生体材料が、表面に付着した細胞により組織の修復および移植に影響を与え、ひいては被移植体の免疫反応を誘発し、さらには拒絶反応を生じうることを避けることである。魚鱗9の脱水操作(ステップS12)を行う前に、まず魚鱗9を他の洗剤を用いて洗浄する(ステップS11)必要がある。これらの洗剤としては、例えば、界面活性剤、洗浄剤、温水、および60℃エタノールのような極性溶媒が可能であるが、これらに限られない。しかしながら、本発明ではいかなる特定の洗浄ステップも限定しないが、いずれの場合も魚鱗9をリムルス試験(limulus amebocyte lysate, LAL test)にパスする程度まで洗浄する必要があり、洗浄後の魚鱗9のリムルス試験における検査値は1,000Eu/ml未満でなければならない。]
[0023] 本発明の生体材料を製造する方法の第二のフローの概略図である図1Bを参照する。そのステップは第一のフローと概ね同様であり、脱細胞化のステップ(ステップS10)が洗浄ステップ(ステップS11)の後に位置することのみが異なる。魚鱗9を洗浄する(ステップS11)前に脱細胞化操作(ステップS10)を行うか、それとも魚鱗9を洗浄した(ステップS11)後に脱細胞化操作(ステップS10)を行うかを問わず、両者はいずれも順次以下のステップに進むことができる。] 図1B
[0024] その後、魚鱗9を脱水する(ステップS12)。脱水方法は、圧縮空気脱水器(エアスプレー)、オーブン、冷凍乾燥または他の従来の脱水方法を用いることが可能である。また、魚鱗9をエタノールまたは他の極性有機溶媒に浸漬して当該魚鱗9を乾燥させてもよい。魚鱗9を含水量が50%未満になるまで脱水するためであり、好ましい状態としては、含水量は25%未満である。続いてこれら脱水後の魚鱗9を顆粒の直径の平均サイズが10,000μm未満になるまで粉砕する。好ましい状態としては、顆粒の直径は約5,000μmである。また、粉砕後の顆粒には海綿状マトリックス14と海綿状粉末15との混合物が含まれる。そのため、本発明は、例えば「篩い」のようなフィルター器具を用いて当該粉砕後の顆粒をフィルター処理することで、さらに海綿状マトリックスと海綿状粉末を分離する。このフィルター処理ステップにおいて、ふるい効果を高めるために振動手段を用いてもよい。これにより、フィルター器具によってフィルター処理された顆粒は粉末の形態で生体材料として使用され、フィルター処理後に残った顆粒はマトリックスの形態で生体材料として使用される。そのため、魚鱗9を粉砕する装置は特定の粉砕機に限定されない。粉砕後の顆粒の平均サイズが10,000μmを超えなければ、好ましい状態としては直径が5,000μm未満であれば、魚鱗9のサイズを減少させる任意の粉砕装置であってよい。]
[0025] 無菌の生体材料を生産するために、製造プロセスはさらに、押出し(ステップS16)、フィルター処理、全体または部分的な乾燥、および滅菌を行うステップを含んでもよい。好ましい実施形態においては、これらのステップは加熱条件下であるか否かを問わず、実行可能である。当該生体材料は、様々な結合組織修復用組成物や、他の活性/不活性成分と混合してもよい。]
[0026] また、脱水後の魚鱗9を押出処理することにより、フレーク状もしくは不定形塊状、或いは特定の金型を用いて特定形状の生体材料を生成することが可能である。この押出処理には温度変化(加熱でも、低温ひいては冷凍でもよい)の工程を含んでもよいが、200℃以上の温度になってはならない。洗浄ステップ(ステップS11)の後、魚鱗9を200℃以下の温度に置いて押出し(ステップS16)を行って、フレーク状もしくは不定形塊状、或いは特定の金型を用いて特定の形状17とされた生体材料を製造する。脱水後の魚鱗9は押出し操作が容易である。押出し工程(ステップS16)を行う前に、魚鱗9を水中に浸漬するステップ(ステップS18)を任意に加えてもよい。ただし、このステップは洗浄ステップ(ステップS11)の後に行う必要がある。また、本発明にはさらに別の実施形態があり、当該生体材料はマトリックスであるか粉末の形態であるかを問わず、いずれも押出し工程(ステップS16)を行うことが可能であって、当該生体材料をフレーク状もしくは不定形塊状、或いは特定の金型を用いて形態17に転換する。当該押出し工程は200℃以下の温度で行われる。しかしながら、本発明の加熱処理は上記のように押出し工程に限定されるわけではなく、当業者であれば、各種の熱押出し、熱加圧、モールディングのステップのような形式の他の加熱処理方式を用いても、当該フレーク状もしくは不定形塊状、或いは特定の金型を用いて特定形状とされた生体材料を製造することが可能である。]
[0027] 本発明の生体材料は組織修復因子を含むため、組織修復材料を作製することが可能である。この組織修復材料は、様々な組織傷害および組織欠陥部位の修復に用いられる。例えば、本発明の生体材料は、骨欠陥部位、軟骨修復部位、歯槽修復部位若しくは他の軟組織欠陥部位又はそれらの近傍用の注射製剤として調整することが可能である。他の実施形態では、当該生体材料を、外科手術における骨欠陥部位、軟骨修復部位若しくは他の組織欠陥部位又はそれらの近傍への移植やインプラント用の被覆材料とする。そのため、本発明は魚鱗から組織修復材料を有する外科手術移植の結合組織を取得するために用いることが可能であり、特に結合組織欠損部位に用いられる。]
[0028] 以上のように、本発明は魚鱗9から製造される生体材料に関し、かつ、当該生体材料は、粉末;マトリックス;または、フレーク状もしくは不定形塊状、或いは特定の金型により特定形状とされた材料であって、様々な組織の修復および移植の分野に応用することが可能である。これら魚鱗9から得られる材料はまた、粉末やマトリックスであるか、フレーク状もしくは不定形塊状、或いは特定の金型を用いて特定形状とされた生体材料であるかを問わず、いずれも組織修復因子を含み、かつ、規則性が異なりうる(形状によって修復方式が異なりうる。例えば、骨修復と皮膚修復とで修復方式は異なる)。]
[0029] 以下に本発明の技術内容を詳細に記述するが、これらに限られるものではない。]
[0030] 実施例1:マトリックス形態
本発明の実施例1の生体材料を製造する第一のフローの概略図である図1Cを参照する。このプロセスは魚鱗を脱細胞化するステップ(ステップS20)からスタートする。続いて、魚鱗の洗浄操作(ステップS19)が行われる。洗浄後の魚鱗のリムルス試験における検査値は1,000Eu/ml未満でなければならない。本発明の実施例1の生体材料を製造する第二のフローの概略図である図1Dを参照する。このプロセスは魚鱗の洗浄操作(ステップS19)からスタートする。洗浄後の魚鱗のリムルス試験における検査値は1,000Eu/ml未満でなければならない。続いて、魚鱗を脱細胞化するステップ(ステップS20)が行われる。] 図1C 図1D
[0031] 魚鱗を洗浄する(ステップS19)前に脱細胞化操作(ステップS20)を行うか、それとも魚鱗を洗浄した(ステップS19)後に脱細胞化操作(ステップS20)を行うかを問わず、両ステップはいずれも順次次のステップに進むことができる。]
[0032] その後、ステップS21に進み、魚鱗は含水量が50%未満になるまで脱水される。次いでステップS22で、脱水された魚鱗は顆粒の直径の平均サイズが10,000μm未満になるまで粉砕される。これらの顆粒には海綿状マトリックスと海綿状粉末との混合物が含まれる。ステップS23はフィルター処理を行うステップであり、フィルター器具を用いて混合物中からマトリックスを分離する。]
[0033] 従って、フィルター処理ステップ後にマトリックスが得られ、このマトリックスにはHAP、TCPおよびコラーゲンタンパク質から構成される繊維組織が含まれる。]
[0034] 実施例2:粉末形態
本発明の実施例2の生体材料を製造する第一のフローの概略図である図1C、および第二のフローの概略図である図1Dを再度参照する。粉末形態の生体材料を製造するプロセスは、マトリックス形態の生体材料を製造するプロセスと類似している。上記の通り、粉砕後の顆粒には海綿状マトリックスと海綿状粉末との混合物が含まれる。ステップS23はフィルター処理を行うステップである。粉末形態の生体材料を製造する際に異なる点は、フィルター器具を用いて混合物中から粉末を分離する点である。そのため、粉末形態は一定の機械的構造を有する(ここでいう機械的構造とは、本発明は生体材料に対して酵素による処理を行っていないため、生体材料本来の機械的構造が完全に保たれていることを指す。すなわち、コラーゲンタンパク質およびヒドロキシアパタイト等の成分が保たれているのみならず、当該材料の天然の立体構造および鎖状構造もすべて完全に保たれている)。さらに、マトリックス形態と異なり、粉末顆粒の直径サイズは5,000μm未満である。] 図1C 図1D
[0035] 実施例3:フレーク状もしくは不定形塊状、或いは特定の金型を用いて特定形状とされた形態
本発明の実施例3の生体材料を製造する第一のフローの概略図である図1Eを参照する。その目的は、魚鱗から、フレーク状もしくは不定形塊状、或いは特定の金型を用いて特定形状とされた生体材料を製造することである。このプロセスは魚鱗を脱細胞化するステップ(ステップS30)からスタートする。その後、魚鱗の洗浄操作(ステップS29)が行われる。洗浄後の魚鱗のリムルス試験における検査値は1,000Eu/ml未満でなければならない。本発明の実施例3の生体材料を製造する第二のフローの概略図である図1Fを参照する。その目的は、魚鱗から、フレーク状もしくは不定形塊状、或いは特定の金型を用いて特定形状とされた生体材料を製造することである。このプロセスは魚鱗の洗浄操作(ステップS29)からスタートする。洗浄後の魚鱗のリムルス試験における検査値は1,000Eu/ml未満でなければならない。その後、魚鱗を脱細胞化するステップ(ステップS30)が行われる。] 図1E 図1F
[0036] 魚鱗を洗浄する(ステップS29)前に脱細胞化操作(ステップS30)を行うか、それとも魚鱗を洗浄した(ステップS29)後に脱細胞化操作(ステップS30)を行うかを問わず、両者はいずれも順次以下のステップに進むことができる。]
[0037] その後、ステップS31に進み、ステップS31において、魚鱗は含水量が25%未満になるまで脱水される。次いでステップS32で、脱水された魚鱗は顆粒の直径の平均サイズが5,000μm未満になるまで粉砕される。これらの顆粒には海綿状マトリックスと海綿状粉末との混合物が含まれる。ステップS33はフィルター処理を行うステップであり、フィルター器具を用いて混合物中からマトリックスおよび粉末を分離する。ステップS34では、このマトリックスおよび粉末の押出しを行う。マトリックスおよび粉末の押出しはそれぞれに行われてもよく、マトリックスおよび粉末を混合した後に押出しが行われてもよい。例えば骨修復用の生体材料であるか皮膚修復用の生体材料であるかといった、製造する生体材料の使用用途の違いにより、マトリックスと粉末とを異なる所要量の割合で混合することが可能である。]
[0038] フレーク状もしくは不定形塊状、或いは特定の金型を用いて特定形状とされた生体材料を製造する方法には二種類あり、一つ目の方法は、洗浄ステップ(ステップS29)の後に後続の操作を直接行う方法である。二つ目の方法は、図1Eおよび図1Fに示すように、押出しステップの前に、まず魚鱗を洗浄し脱水するステップを行う方法である。] 図1E 図1F
[0039] そのため、脱水後の魚鱗であるか、未脱水であるが洗浄後の魚鱗であるか、それとも魚鱗から得られたマトリックス形態および粉末形態の生体材料であるかを問わず、いずれの場合も押出しステップを行って、フレーク状もしくは不定形塊状、或いは特定の金型を用いて特定形状とされた生体材料を生成する。1種の魚鱗全体または様々な種類の魚鱗から得られる生体材料を用いて、まず低温下で100g/2.5cm3よりも大きい圧力で押出しを行う。好ましい圧力は1kg/2.5cm3である。さらに、200℃の高温下の押出し金型に送って押出しを行う(このステップの重点は押出し操作であって、押出し温度は例示的な説明に過ぎない。低温(例えば−18℃〜4℃)下で押し出しても、高温(例えば30℃〜60℃)下で押し出してもよいが、好ましくは200℃を超えるべきではない。温度の違いによって具体的な押出し力および押出し時間は異なり、フレーク状もしくは不定形塊状、或いは特定の金型を用いて特定形状とされた生体材料が得られる)。押出し操作を行う前に、当該生体材料の架橋作用を加熱または適切な濃度の化学架橋剤(例えば、グルタルアルデヒド、EDCまたは他の一般的に用いられる化学架橋剤が可能)を加えることにより架橋させてもよい。ただし、生体材料において、架橋剤はアミン類または他の反応性成分と反応しうる。]
[0040] 本発明の脱細胞化の工程において、一部の水溶性タンパク質およびグルコサミノグリカンが洗浄により除かれる以外、本来のコラーゲンタンパク質、弾性タンパク質繊維および大部分のグルコサミノグリカンは依然として天然細胞外間質の構造内に保たれる。そのため、脱細胞化された生体材料は、自然に細胞移入することができ、さらに、かなり良好な生体適合性を有する。]
[0041] 図2Aは本発明の生体材料20と共に3T3細胞(繊維芽細胞22)を五日間培養したSEM図であり、図2Bは本発明の生体材料20と共に骨芽細胞24を五日間培養したSEM図である。これらの図は、繊維芽細胞22であるか骨芽細胞24であるかを問わず、本発明の生体材料20を用いると、いずれの場合もかなり完全に生育できることを示している。] 図2A 図2B
[0042] 図3Aは本発明の生体材料20と共に3T3細胞(繊維芽細胞)を五日間培養した共焦点顕微鏡図であり、図3Bは本発明の生体材料20と共に骨芽細胞を五日間培養した共焦点顕微鏡図である。これらの図は、繊維芽細胞であるか骨芽細胞であるかを問わず、本発明の生体材料20を用いると、いずれの場合もかなり完全に生育できることを示している。] 図3A 図3B
[0043] 図4は本発明の生体材料20と共に骨芽細胞24を五日間培養したH&E染色図である。この図は、骨芽細胞24は本発明の生体材料20を用いると、かなり完全に生育できることを示している。] 図4
実施例

[0044] 以上は好ましい実施形態および異なる実施形態を用いた本発明の詳細な説明であって、本発明の実施範囲を制限するものではない。また、当業者にとって、多少の改変を適宜行っても本発明の要旨および範囲を逸脱しないことは自明である。]
权利要求:

請求項1
魚鱗を脱細胞化し、さらに、顆粒に粉砕するステップを含み、前記顆粒には海綿状マトリックスと海綿状粉末との混合物が含まれる、魚鱗から生体材料を製造する方法。
請求項2
200℃以下の温度で前記海綿状マトリックスおよび前記海綿状粉末を押し出して、フレーク状もしくは不定形塊状、或いは特定の金型を用いて特定の形状を得るステップをさらに含む、請求項1に記載の生体材料を製造する方法。
請求項3
魚鱗を粉砕する前に、魚鱗を脱水するステップをさらに含む、請求項1に記載の生体材料を製造する方法。
請求項4
前記脱水ステップは、魚鱗を含水量が50%未満になるまで脱水する、請求項3に記載の生体材料を製造する方法。
請求項5
魚鱗を脱水するステップの前に、魚鱗を洗浄するステップをさらに含む、請求項3に記載の生体材料を製造する方法。
請求項6
魚鱗を脱細胞化するステップは、魚鱗を洗浄するステップの前である、請求項5に記載の生体材料を製造する方法。
請求項7
魚鱗を脱細胞化するステップは、魚鱗を脱水するステップの前である、請求項3に記載の生体材料を製造する方法。
請求項8
海綿状マトリックスおよび海綿状粉末を前記顆粒中から分離するステップをさらに含む、請求項1に記載の生体材料を製造する方法。
請求項9
魚鱗を顆粒の直径の平均サイズが10,000μm未満になるまで粉砕する、請求項1に記載の生体材料を製造する方法。
請求項10
前記魚鱗の直径の平均サイズは20cm未満である、請求項1に記載の生体材料を製造する方法。
請求項11
魚鱗を脱細胞化し、さらに、押出し工程を行って、フレーク状もしくは不定形塊状、或いは特定の金型を用いて特定形状とした材料を形成するステップを含む、魚鱗から生体材料を製造する方法。
請求項12
前記押出し工程は200℃以下の温度で行われる、請求項11に記載の生体材料を製造する方法。
請求項13
魚鱗の押出し工程を行う前に、魚鱗を洗浄するステップをさらに含む、請求項11に記載の生体材料を製造する方法。
請求項14
洗浄ステップの終了後、かつ魚鱗の押出し工程を行う前に、魚鱗を脱水するステップをさらに含む、請求項13に記載の生体材料を製造する方法。
請求項15
前記脱水ステップは、魚鱗を含水量が50%未満になるまで脱水する、請求項14に記載の生体材料を製造する方法。
請求項16
魚鱗を脱細胞化するステップは、魚鱗を脱水するステップの前である、請求項14に記載の生体材料を製造する方法。
請求項17
魚鱗を脱細胞化するステップは、魚鱗を洗浄するステップの前である、請求項13に記載の生体材料を製造する方法。
請求項18
魚鱗の押出し工程を行う前に、魚鱗を水中に浸漬するステップをさらに含む、請求項11に記載の生体材料を製造する方法。
請求項19
前記魚鱗の直径の平均サイズは20cm未満である、請求項11に記載の生体材料を製造する方法。
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